【Übel】ユーベル
藤咲
ふろりあの庭
※アニメ未放送部分のネタバレを含みますので、原作未読の方はご注意ください。
七崩賢のひとり。「万物を黄金に変える魔法〈ディーアゴルゼ〉」を使う。
これは魔法というより呪いに分類されるレベルで、変化した黄金からは魔力も感知できない。また、変化した黄金は金属でもないため、加工や変形もいっさいできず、金としての価値はない。
マハトはドイツ語で「力・権力」の意味の他に、動詞の三人称として「作る」などの意味もあります。またアーユルヴェーダまで解釈を広げれば、「宇宙とつながり生命を秩序正しく調和させる普遍的な知性」といった意味もあります。
マハトは「人類との共存」を望んでいます。
フリーレンによると、人類にこれほど歩み寄った魔族は魔王についで”二人目”だそうです。
けれどもその願いの行きつく先は結局「人類の滅亡」であるとフリーレンは予測しています。
フリーレンはかつてマハトに対峙して敗走。その際に右手を黄金に変えられてしまい、その解呪に100年を費やしたそうです。
その経験も加わって、フリーレンはディーアゴルゼに対する解呪と防護魔法を完成させ、マハトはデンケンによって討伐されました。
フリーレンもマハトも「人間を理解したい」と思っていました。
どんどん人間の感情を学び本質を理解していくフリーレンと、模倣はできるものの決して本質を理解できないマハトは、まさに対比となる存在です。
魔族と人間との決定的な差が明らかになった、そんな「黄金郷のマハト編」だと思います。